iPhone 5 以降では、au 3G契約のsimを差しても使えない~au覚書き~

通信方式の違いにより、au GRATINA のSIMをSoftbankのiPhone 4sに下駄を履かせて差しても電波を掴まなかったので、どうせならauのiPhone 5sか5cをヤフオクで買って、それにSIMを(SIMをカッターで切って)差してしまおうと思った時の覚書き。

iPhone 5以降では、SIMフリーであってもau端末であっても、au 3G契約のSIMは認識しない!

早速、それが可能かどうか調べると、なんと!iPhone 5以降では、LTEプラン(4G)契約のSIM以外は認識しないとのこと。しかし、iPhone 5以降であっても、3Gで通話だけなら出来るのでは??(自分はWiMAX持ちなので、モバイルデータ通信は不要なので)と思って調べてみたところ、どうやら、無理の様です。

参考:
auガラケーSIM を SIMフリーiPhone5/5S/5C で使用できますか?(au iPhone 5にauガラケーのSIMを差してもダメだった模様)
SIMフリーiPhone5c/5sにKDDI auのSIMを挿入して、初期化したら?(SIMフリー iPhone 5cにau3GのSIMを差してもダメだった模様。記事内の5cにSIMを差している写真の次に出てくる、「ここで、注意:」と書かれている、グレー背景の注釈を参照)

docomoやSoftbank の3G契約 SIMなら、iPhone 5以降でも使える?!

一方、docomoかSoftbankであれば、3G契約 SIMでも使える模様です。(データ通信は使えないか、APNを手動で設定すれば使えるという条件付きですが)

参考:
黒micro-SIMをiPhone 5で使う
iPhone5sのsimフリーをドコモと契約(Tweet)
公式ドコモiPhoneとSIMフリーiPhoneはどう違うの?
最強のSIMフリーiPhone 5, Verizon版 iPhone 5

iPhone 5以降では、SIMの認証方式がLTE(もしくはGSM/W-CDMA)互換のみか?!

auのはダメだけど、docomoとSoftbankのは大丈夫。ということから、あくまで仮説ですが、恐らく、iPhone 5以降からLTE対応したのを機に、CDMA対応版でもSIMで番号を認証する方式、もしくは、GSM/W-CDMAと互換のあるSIM認証方式に変わったのではないかと考えられます。(LTEはGSM/W-CDMAの上位方式)そのせいで、au 3G契約のSIMだと認識しなくなってしまったのだと考えるとつじつまが合います。

参考:AU間SIMフリー端末についてです

auの通信方式と同じCDMA2000(=CDMA方式)キャリアの場合、本来はSIMが不要で、端末に個別に電話番号などの識別用データを書き込む形式です。(参考:Sprint(CDMA2000) iPhone 4Sは、他社SIMが使えるか?)←この記事にあるように、米国のCDMA2000キャリア版iPhoneではSIMを抜いても問題なく使えるし、そもそも、米国のCDMA2000キャリアの3G携帯には、SIMスロットがないそうです。
au 3G端末の場合、SIMを携帯端末に差した際に、SIMに登録された電話番号を読み取って、携帯端末に書き込むという方式を採っています。(しかも、SIMが差さっていないと使えない仕様になっています。)
つまり、au 3GのSIMは、本来不要であるにも関わらず、SIMがないと端末が使用できないようにするために無理矢理SIMを利用するという独自の仕様を採用していることになります。
※なぜauの3G携帯(ガラケー)にはわざわざSIMを採用したのか?と考えると、SIMロックの為というのが一番の理由なのではないかと思われます。勝手な憶測ですが。。(特にレベル2 SIMロックのため?参考:レベル2 SIMロック

一方で、docomoやSoftbankが採用している通信方式であるGSM/W-CDMA方式の場合、SIMカードの抜き差しによって電話番号などを認証します。この方式ではSIMは必須になります。
つまり、CDMA2000方式であるau 3G契約のSIMとは根本的に作りが違うと考えてよいでしょう。(プレイステーションのディスクとセガサターンのディスクの違いみたいなものです。同じCD-ROMだけど、マシーンを入れ替えると読み込めないみたいな。セガサターン懐かしいな…笑)

とすれば、iPhone 5以降でau 3G契約のSIMでは使えず、docomoやSoftbankの3G契約では使える(可能性がある)というのは、GSM/W-CDMA方式で採用しているSIMと互換があるSIMでないと認識しない仕組みになっていると考えるのが妥当でしょう。
前述のように、LTEは通信方式としてはGSM/W-CDMAの上位方式のため、au  LTE契約のSIMであれば使えるということもこれで説明が付きます。

(なお、iPhone 4sでは、CDMA対応版の場合、電話番号などを直接本体に書き込む仕様らしいです。参考:SIMロック解除したSprint(Verizon)iPhone 4Sは、auのSIMで使える!? この記事の「■GSM/W-CDMAモードがSIMロック解除されているSprint用iPhone 4SにauのSIM挿入」の項目で、auのSIMを差してアクティベートすると、本体に書き込まれている番号が書き換えられる現象が起こっています。)

※余談ですが、CDMA2000方式は、各国の通信会社によって採用している周波数や仕様が異なるようで、iPhoneに限らずCDMA2000対応のSIMフリー携帯/スマートフォンのほとんどが、auのSIMでは使えないようです。
参考:
auのSIMカードでsimフリーのスマホは使用できますか?
どうして海外の SIM フリー端末で au は使えないんですか?

以上が正しい原因かは分かりませんが、au 3G契約のSIMでは、iPhone 5以降は通信はおろか通話も使えませんので、同じように考えている方は早まらないように気を付けてください!

その他の参考サイト:
ついに国内解禁!SIMフリーiPhone 5s/5cで使えるSIMカードまとめ
ドコモXi、au 4G LTE、SoftBank 4G/4G LTEのSIMはどこまで使い回せる?現段階でのまとめ

オマケ

1. 本題とは関係ない話になりますが、国内キャリアの電波を掴むためのiPhone 5/5c/5s対応の下駄は、2014.9.21現在、まだ無いそうです。これにより、日本のキャリア間でのSIMの移動もまだできそうにありません。(いずれにせよ、au 3G契約のSIMは使えませんが)

2. 4G LTEプランを契約のSIMであれば、iPhone 5以降でも差せば使えます。その場合、SIMをmicroサイズにする必要があるので、交換するか、SIMカッターで切るかしましょう。(参考:auのmicro ICカードSIMをNano ICカードSIMサイズにSIMカットするうまい切り方