経験者が語る絶対に真似しちゃいけない借金の作り方①~こうして人は借金をして債務整理にたどり着く

さて、借金についての記事も書いていきたいと思います。

今回は、どうやって私が借金を作っていったのか、そして、どのようにして任意整理をすることになったのかを書いていきます。

もし、同じような方やそろそろそうなりそうだという方がいたら、すぐにでも対策をとってください。
意図的な(戦略的な)借金でなければドンドン苦しくなっていきます。
傷の深さと処置の労力は二次関数的に比例する(負債の金額が2倍になれば返済の労力は4倍になります)ので、早めに処置すれば処置の労力は半分以下で済みます。

傷は早いうちに処置しましょう。

※意図的な借金とは、確実に返せる見込みや勝算があってする借金(=投資)か、苦しくなることを覚悟した上で何らかの理由で敢えて借金を作る場合です。そうでなくて、なあなあで作った借金は想定外が重なって返済不能になりがちなので十分気を付けてください。

借金の大きな原因は株とFXとBO

大学生のころから始めた株にハマって、それからFX、BO(バイナリーオプション)と手を出していきました。

一時数百万単位で儲かったこともあるのですが、結局はそれが大きな罠なんですよね。
調子に乗って一度に賭ける額が大きくなって、その後一気にマイナスになって残ったのは借金だけ。

そして、お金に余裕が出ると、その時の負けを取り返そうとまたやって負けて、を繰り返しました。

勝ち方は分かってるんですが、どうしても早く勝ちたいという気持ちが勝って、エントリーポイントじゃないところでエントリーしちゃうんですよね。。それでコツコツドカン!でさらに負けるという感じでした。

株やFXで負けている方はよくわかることだと思います。

ちなみに、引き寄せの法則的に言えば、「早くお金を取り返したい!」と焦ると、「早くお金を取り返したい!」と思うような現実を引き寄せてしまいます。なので、結果、また負けます。

短期トレードなんて所詮確率論なんだから負けて当然。期待値が投資金額の100%を超えるやり方で回数を重ねれば大数の法則で必ず勝てるんだから、とにかく繰り返すのみ。

と心の底から思えれば勝てるようになります。
やっぱりメンタルが超重要ですね。

すみません、話がそれちゃいました。
(特にFXとBOでガッツリ負けてるのでその話になるとアツくなっちゃいますね(汗))

結局、借金の原因って浪費、ギャンブル、病気です。
株もFXもBOもギャンブルです。(株とFXは長期トレードとかスワップ狙いはギャンブルじゃないですけど。)
つまり、投機ですね。(投資と投機は違います。以下、ギャンブル性の投資のことを投機と表記します。)

そして、私の場合は、その資金を借金で始めたから本当にタチが悪かったです。

「ちょっとだけ」「後で返せばいい」が全ての始まり

最初は株を始めた時に、ちょっとのつもりで奨学金から拝借したのがきっかけでした。
「数万円だけなら良いでしょ。ちょっと負ければ株を売って損失分を補填すればいいや。」って感覚で奨学金に手を付けたのです。

その頃、なるべく小資金で高倍率で値が上がりそうなものを狙って投機していました。仕手株ってやつですね。
今でも忘れないのが、その当時、1株数十円で買えた駅前留学のフレーズで有名なNOVA株を買ったのですが、勝ってすぐ倒産→株が紙切れになりました。

「ちょっと負ければ株を売って損失分をバイト代で補填すればいいや。」

って思っていたのに、ちょっとどころか10分の1くらいになってしまったのです。

もう学生の稼ぎでは補填どころじゃないですね。

たまたま運が悪かったと思う方もいるかもしれませんが、こういうことって本当にあるんですね。

まぁこのおかげで、今の自分は(借金があるからこその)貴重な経験ができてるので感謝なのですが、運命のイタズラは時に酷な現実を突きつけてきますね。

さて、この時の経験によって、私は「借金をして投機をする」ということに対して抵抗が薄れてしまいました。

その後も懲りずに奨学金から拝借して株に投機するということをちょこちょこやっていました。

キャッシングで投機が常態化する

その数年後、とある株で確実に上がる情報をキャッチしました。(まだ学生の時です。)

これはもう絶対に間違いない!ということで、クレジットカードについてるキャッシングと友人に当たって「元本保証するから!」とお金を借りて、全額そこにつぎ込みました。

その結果、

株価は8倍に跳ね上がり、見事に100万円以上の利益を上げました。(ちなみに、それまでに結構負けていたのでトータルではトントンくらいです。まだ学生の時だったので資金が少額だったのが悔やまれますね(笑))

そのちょっと後にFXの存在を知り、株での経験を活かして参戦しました。
この時も、絶対にこれ以上は下がらない!というところでキャッシングをして全力買いしたのです。

その結果、

見事に数百万の利益を叩き出し、その後も波に乗って最高で700万円くらいの利益になりました。

 

この経験によって、借金をして投機をするということに一切の抵抗がなくなりました。

 

負けても負けても、また勝てばいい
借りても利益を出して後で返せばいい!

そういう発想になっていくんですね。

さて、その後最大のピンチが訪れます。

利益を全て吹き飛ばす

この日を日本で経験した人は誰も忘れることはないと思います。
そして、私にとってはまた別の意味で特別な日となりました。

2011.3.11 東日本大震災です。

不謹慎な話ですが、恐らく、FX玄人の方はここで大きく儲けたと思います。
が、当時FXを始めてばかりの私は、相場のセオリーや過去のケースを知らず、さらには錯綜する情報に振らされて、利益の出る方向とは逆にポジションを貼り続けてしまいました。

この日から数日の間に、数百万あった資金の全てを溶かしてしまいました。

そして残ったのは、キャッシングによる借金と焦燥感とこんな時に自分は何をしているんだという後悔だけでした。

就職してすぐに独立

その後すぐに新卒で就職します。

その時の借金は奨学金とFXで作ったキャッシングの借金だけ。

奨学金は低利子で長期にわたって少額の返済になるし、キャッシングについてもあくまで借りたのが学生の時分だったので、キャッシングできる額も限られていたため、たかが知れているものでした。

なので、毎月返済はあるものの就職先がそこそこ大手だったこともあり、それなりのお給料をもらえたのですぐに余裕が戻りました。

 

のはずだったのですが!

 

すぐに会社やめちゃったんですね(^^;)

自分のやりたいことを仕事にしたい!という思いで、入社後わずか4カ月で退職します。

完全に若気の至りですね(笑)
昔から何かと枠の中に納まるのが嫌だったので(とは言え所謂普通に学校に入って進学、就職はしたのですが)、中学、高校、大学と自分で色々と企画してイベント的なことをしたり、周りで誰もやっていないようなことをあえて独学でやってみたりしていたので、そのままのノリで会社を辞めててしまいました。(私自身のことはまた別で書いていきたいと思っています。)

会社を辞めたことについては全然後悔していないのですが、これが私の借金を加速することになります。

この時点では、奨学金を除けば借金はありませんでした。

生活費をFXで稼ごうとする

その時、やりたいことはあったにせよ、特に売上のアテがあったわけでもなく、その時に考えていたことがすぐに商売につながる見込みがあった訳でもなく、とにかく勢いで会社を辞めました。
なので、もちろん収入が途絶えます。

しかし、この時の私には勝算がありました。

 

FXで稼げばいい。

 

実はこの頃、就職してからの初給料でFXを再開し、これまでの失敗を活かして利益を上げていたのです。
一日に数時間トレードして、残りの時間を起業の準備に充てる。

そうすれば、会社に勤めて時間を浪費するよりも、お金も入るし準備も整うし最高だぜ!

しかもトレードの時間に縛りはないからもっと稼げるはず!

そんな安易な考えで、会社を辞めてすぐにデイトレーダーに転身しました。

一時的には利益を上げるも…

会社を辞めた直後、結局すぐに数十万の損失を出します。

このままではヤバイと、慌てて派遣で働き始めました。
そこで得た資金を元に再度FXにチャレンジします。

その結果どうなったかというと…

 

2カ月で約120万円の利益!!

 

からの急降下で

 

全部資金を溶かしました。。

 

その間、派遣は契約期間があったので辞めなかったのは幸いでしたが、もちろん間で追加キャッシングをしていたので、残ったのはさらなる借金でした。

就職&ゴールドカードで借り入れ可能枠が増額

実は新卒で就職した時、一枚くらいは持っておくか~とゴールドカードを作っていたこともあって、学生の頃に比べるとショッピング枠とキャッシングの借入可能額は大幅に増えていました。

さらに、この頃からクレジットカードのショッピング枠の現金化も少しずつし始めていて、それをFXの資金に(損をした時の追加資金に)充てたりしていました。

これのせいで(いや、自分のせいかw)、ショッピング枠、キャッシング枠合わせた借入額は、学生のころとは1桁上がって100万円を超えるくらいになっていました。

もうこの頃になると、金銭感覚というか借りることへの感覚がマヒしていてキャッシングは当たり前、最悪ショッピング枠の現金化すりゃいいっしょくらいになっていました。

リボ払いの利息が重たくのしかかる

もうFXはやらない!

と決めて、本業に集中(この言い方もおかしいけど)し始め、その後、そこそこ順調にいっていました。

しかし、キャッシングの借り入れの額が100万を超えると、利息の額が月に1万円を超えるようになってきます。
順調にいっているとはいっても、繰り上げ返済に充てるほどの余裕はなく、返済の大半を利息が占めるという状態が続きます。

さらに、ちょっとした仕事上の投資(映像用の機材の購入や高額な経費)はクレジットカードのリボ払いでするようにしていたので、事実上、借金は減りません。

ここから数年、平衡状態が続きます。

この頃(借入総額100~200万円くらい)に任意整理をして出直しておけばどんなに楽だったかと、後で振り返ると本当に悔やまれます。

でもその時はそんなこと考えもしないんですよね…(泣)

お金が入るとFXに手を出す

もうやらないと決めていたのに、数十万単位のまとまった売り上げが入ると「増やしてから返済に充てよう」という邪念が横切り、ついついFXに手を出してしまいました。

金額は大して大きくはないですし、レバレッジも低くなったので、昔に比べると大して大きな損失はないのですが、それでも、2万3万5万と少しずつの損失が結局借金に積み重なっていくわけですから、「もしこれがなければ今の生活絶対に楽だったのに!!」と後で振り返って悔やむという、なんとも馬鹿げた行為を繰り返していました。

取り返したい、、、早く返して楽になりたい、、、

という思いから手を出してはマイナスになって、それでも次こそは!と手を出していました。

もうね、完全に中毒ですよね。

でも、本当にこうなるとやめられないんですよ…(泣)

多重債務者の人って大体こんな感じの人なんじゃないかと思います

なんか、こうやって書いてると最低な人間のように思えてきますね(汗)でも、多重債務者の人って、きっと結構こんな感じのことを平然とやってしまえる人なんだと思います。

(「平然と」と書きましたが、お金をはったりすったりしている渦中の時は、もう本当に感情の波も激しく心身共にボロボロなんです。でも2~3日経つと、「もうこんなバカなことはしない!真っ当に生きるんだ!」と決意して普通の生活に戻るんですが、またお金が入るとムクムクと邪な心が表れては同じことを繰り返すんですね。普通の人だったらこんな精神状態続けられないです。でも何度もできてしまうんです。そういう意味で「平然と」やってしまえる人だと思っています。。。)

そんな中でも結婚、出産を経て家族ができる

さて、そんな私にも結婚相手が見つかり、子供も生まれ、家族ができて幸せな日々を手に入れることができました。(もちろん、借金はそのままですが。)

そして、さらには半年間で数百万円という映像制作の案件をゲットし、子どものためにも気持ちを新たに生活を整えていこう!と、気合いを入れて走り出しました。

順風満帆、ここから大逆転か?!

と思われたのですが、後に大きな試練が待ち構えていました。
そして、とうとう債務整理を余儀なくされます。

この後の話は、経験者が語る絶対に真似しちゃいけない借金の作り方②に続きます。